話を聞き、シャーリィはシスターを見上げる。


「女王様って悪い人?」

純粋な子供の問い。
それにシスターはすぐに答えた。


「悪い人。だけどね、シャーリィ。
 もう一つ、別のお話があるの」

「別のお話?」


興味を示し、前のめりになるシャーリィ。
そのシャーリィを見つめるシスター。


そしてまた物語をその口で紡ぎ出す。

秘められたお話。
おとぎ話として語られたものの裏。

歴史に消えたお話。




魔女のもう一つのお話。
魔女の真実を。