女王の下した命令。
それによって滅ぼされた属国。
国民は女王を恐れ、国の行く末を案じた。
彼女に任せれば、これからも多くの国民が死ぬ。
そして反乱がおきた。
人々は武器をとり、戦い始める。
その反乱に愛した女を殺された若き王も手を貸した。
大国同士の戦争に発展した。
家臣たちは女王の行動について行けず、
敵国に次々寝返って行った。
後に残るのは女王一人。
城が落ちるのは、時間の問題だった。
軍が攻めいったとき、女王は逃げようとしていた。
髪を切り落とし、町娘に扮しようとした。
「魔女を捕まえろ!」
怒れる反乱軍。女王は捕えられた。
誰もいなくなった城。
宝はすべて奪われた。綺麗なドレス、宝石、何もかも。
女王が首から下げた青い宝石も。
城に残るのは、
死後まで女王に仕えた執事の亡骸だけだった。
その顔は無惨に焼きつくされ、所持品でしか判別をできなかった。
こうして、国は滅んだ。