翌朝は快晴。



 抜けるような青空。

 なんだか、思考停止中で頭がはっきりしない。

 ぼんやりしたまま家をでて、駅へ歩き出す。

 ふと、公園の入り口に人影が見えた。



 あれは、光くんだ!



 私に気づいて、手をふった。



 私は即座に回れ右。

 家に戻って、玄関を開けて、お母さんにいう。



「お母さん、自転車借りるね!」

「ちょ、ちょっと陽菜!」

「今日は自転車で行く」



 いいながら、鍵を解除して自転車に乗る。

 力いっぱいべダルをこぎだす。



 公園の入り口たっている光くんのよこを勢いよく通り過ぎる。

 唖然としている光くん。


「チャリ!? おい、こら、まて、陽菜!」

「またないもん!」



 宣言して、勢いよく坂道を降りていく。