「あたし…さ、中学の時凄いグレてたんだ。



あたし、ヤクザの娘なの。

ヤクザの娘ってだけで、みんなの視線が違うの。それだけなのに凄く心が傷ついて、段々グレちゃったんだ」

「そう…だったの……」


真歩は本当にあたしと正反対で、今まであたしと全然違う人生を生きて来たんだなって改めて思った。


「司をいじめた人みたいに、人をいじめたこともあるよ」

「え…」


あたしは言葉が出なかった。


「引いた……?」

「…」

「司?」

あたしは一瞬意識が飛んでいた。