「ねぇねぇ、前はどんな所に住んでたの?」


休み時間になると、真歩が喋りかけて来た。


「えっと、小さな田舎町だよ」

「ふぅん……」


ちょっと不思議そうに真歩は言う。


「ねぇ、もしかして司って口下手?」

「え…どうして?」

「だって、何か遠慮してるみたいだもん。全然普通に何でも言っていいからね!」

「…」


今までいじめられていたあたしは、どんな反応をすればいいのかわからなかった。


「?どうしたの?」

「――――~~っっ!!」


あたしの瞳から涙が零れた。