ーチリリリリリッ


「え、もう朝ぁ…??」

ささやかすぎる目覚ましの音で目を覚ます。


結局あたしは深い眠りにつけないまま、朝を迎えてしまった。


「円起きたの??おはよ」

「あ、飛鳥。あんな音で起きれるんだ…」

「え??円だって起きたじゃん」

「いや、その…起きてたの。一晩中眠れなかったの」

「へぇ??緊張したんだ!!」

「しししし…してないよっ」

「どもりすぎ。ほら、顔洗いに行く??」

「行くー」


上手い具合に飛鳥にかわされた…。

確かに緊張して眠れなかったんだけどね!?


「ここ使って」

「了解☆ありがとー」

通されたのは、これまた豪華な洗面所。

いやもう驚かないよ。恐竜出てきても驚かない。


「円」

「うん??」

「俺の髪大丈夫??寝癖直ってる??」

「や、そこハネてる」

「本当だ」


珍しい。飛鳥って寝癖とかつかなそうなのに。


「そうだ。シャワー浴びる??」

「いいの??」

昨日はそのまま寝たから、正直シャワー浴びたい。

「うん。他の奴らが起きてくる前に入っちゃいな??」

「本当!?ありがとー♪ついでに胡桃も呼んできて!!」

「はいよー」


うん、やっぱり飛鳥っていい人だ。