数分前……。

 俺がソファーに横になり体を休めていると部屋のドアが勢い良く開いた。

「チイラ?」

 そうして入ってきたのはチイラだった。

『これ、お兄ちゃんが――』

 チイラはそう言って俺に分厚い本を手渡した。

「なんだこれ?」

 俺は本を見た。
 分厚い黒い表紙に、赤い文字で
〔一人こっくりさん〕
と書いてあった。

「えっ」

 タイトルを見て、俺は本を開いた。

〔一人こっくりさんは、
 遊び半分でやってはならない。
 もしやるなら、必ず手順通りにし、しっかり終わらせる事。
 そうしないと、取り返しのつかない事になります。〕

 ああ……俺は今、取り返しのつかない事になってるんだ。

 さらに下の文を読むと、興味深い事が書いてあった。

〔この本には、こっくりさんを消す方法も記載しています。
 その方法ならばこっくりさんを消す事が可能です。〕

「何っ……!!?」

 消す方法!?
 そんな事が出来るのか!?

 俺はその方法が載っているページをひたすら探した。

 そして――見つけた。

〔こっくりさんを消す方法〕

 と書かれたページを。