「こ、子どもじゃないもん……」
「……まだまだガキだよ」
知ってる。子どもじゃねえことくらい。
でも、今日は……もう少し、子どもでいてくれ。
その後、夕食をとって少し勉強の時間をとった。
自分の母親に泊まっていくことをメッセージで伝えた。
幸い雷は小さなものしか鳴らず、南も割と落ち着いていた。
ただ、南の頭の中は雷のことでいっぱいで、あまり集中できていないようだった。
そして夜22時。
少し早いけど、このまま集中できずに勉強していても仕方ないので寝ることにした。
何かあったとき別の部屋だと困るということで、南の部屋に布団を敷く。
「南、電気消していいか?」
「ま、待って! ダメ! まめ、豆電球つけて!」
「あ? 豆電球?」
ベッドに座っていた南が立ち上がって俺の隣まで来る。
そして蛍光灯のリモコンをいじって豆電球をつけた。
その時、再び雷が鳴った。


