南のマンションのすぐ近くで南がうずくまっているのを見つけた時、正直驚いた。



俺はそれより少し前にマンションに着いていた。

あまりに天気が悪いことと南の帰りが遅いことに心配になって、南を探しに行った。

鞄は邪魔だったから、南の家の扉の前に置いて行った。



傘をさして、マンションの前の道に出た時だった。

セーラー服が見えて、すぐに南だってわかった。

南は傘も鞄も放り出して、頭を抱えるようにうずくまっていた。



「南?そんなとこで何してんだ!」



走って駆け寄り、持っていた傘に南も入れる。



「南!」



俺に気がつきのか、南が顔を上げる。

南の顔は真っ青で、瞳からは涙がこぼれていた。

体も不自然に震えている。



「どうした?転んだのか?」



南のそばにしゃがむ。



「か、かみなり……」

「雷?」

「こわ、くて……っ」



どうやら南は雷が怖くてこんなふうになっているらしい。