「とりあえず、この模試の問題見直ししたのか?」

「一応、さらっとだけ……」

「それならもう一回だ。問題出せ」

「あ、はい……」



国語の問題を出してくる。



「とりあえず10分やるから、②の問題ノートにもう一回解いて」

「は、はい」



問題は10分もかからず解き終えた。

さらっと見直しておいた甲斐あって、スラスラ解くことができた。



「で、できました」

「どれ、みせて」



雄悟先生が私の答えを書いたノートを奪う。



「ふーん。ちゃんと見直ししたんだな。全問正解だ」



ホッと息をなで下ろす。



「じゃあ、質問な。この(3)はどうしてこの答えだと思ったんだ?」

「え……?」



(3)……?

それは確か、本番で間違えた問題……。



「えっと……問題が……で、答えになる部分はこの分の前後にあると思って……。で、後ろに“つまり”とあるのでそこかな、と……」

「OK。わかってんじゃねぇか」