受験当日の朝、雄悟先生からメッセージが届いた。



『南の頑張りは俺が一番知ってるから』



先生らしい、不器用な励ましだと思った。

雄悟先生に出会ってから四ヶ月。

この四ヶ月間、一番近くで見守ってくれたのは雄悟先生だった。

その先生から“頑張り”を認めてもらえることがこんなに嬉しいことだって、初めて知った。



『先生、本当にありがとう。いってきます』



最後の二ヶ月は、苦しい気持ちが大きかった。

“好き”って気持ちが、こんなに厄介なものだって知らなかった。

雄悟先生の気持ちがわからなくて不安になったりもしたけど、それも必要なことだったって今ならわかる。