いつもの時間に勉強を終えて、二人でお茶を飲む。



「あのね、先生。渡したいものがあるの……」



そう言って立ち上がり、クローゼットの奥から紙袋を出してくる。

紙袋の中から包装紙に包まれたプレゼントを出して、雄悟先生に差し出す。



「これ……いつも良くしてもらってるから……。お礼です」



受け取ってもらえるだろうか……。

ドキドキしながら、雄悟先生の出方をうかがう。



「ありがとう」



先生はそう言って受け取った。

良かった……受け取ってもらえた……。

クリスマスプレゼント、買おうか迷ったけど買って良かった。



「開けて良い?」

「う、うん」



喜んでくれるかな……。

雄悟先生の手が丁寧に包装紙を開けていく。



「……マフラー?」

「うん……どうかな?」



チャコールのチェック柄のマフラー。

雄悟先生はいつも防寒具を着ていなくて、寒そうだなと思って選んだ。