「南、高校でやっていけそう?」
「近くにいることは大丈夫かもしれないけど……しゃべれるかなぁ」
「近くにいられるなら十分だろ。隣の席が男とかでも大丈夫ってことだし」
しゃべる必要はなし、と雄悟先生は言う。
そうなのかなあ。
「雄悟くんに来てもらって本当に良かったわ~! 南の成績も安定してるし、男嫌いも良くなってきたし」
うんうん、とお母さんが満足そうに頷く。
ケーキを食べ終わった私は同じく食べ終わった雄悟先生のお皿と自分のお皿をシンクに置く。
「あ、お母さん洗うから、二人は勉強頑張って」
「うん。いつもありがとう」
「ありがとうございます。ごちそうさまです」
お母さんにお礼を言って、私の部屋で勉強を再開する。
受験生の今年はクリスマスも年末年始もお勉強だ。
年明けには模試があるし、頑張らなくちゃ!


