おしえてください、先生。


おいしくて食べ過ぎてしまった私を見て雄悟先生が「太るぞ」と言っていたが無視した。

今日ぐらいたくさん食べたって、太んないもん。



「南、すっかり雄悟くんに懐いたわよね~」



食後のクリスマスケーキを三人で食べながら、お母さんが言う。



「懐いたって……人を猫かなんかみたいに」

「だってそうじゃない~! 猫みたいに警戒してたでしょ、最初」

「そ、そんなことないよ」



警戒なんてしてない!と強く否定できない自分がいる。

警戒って言うより怖かったのが大きいけど……。



「結構男の人に慣れたんじゃない?」

「どうかな……雄悟先生以外の男の人と関わることって普段無いし……」

「でも南、バスとかで男の人が近くにいても前より怯えなくなったよな」



それは、確かにそうかも。

後ろとかに立たれると怖いけど、少し近くにいるくらいなら大丈夫になった。

特に雄悟先生といる時は安心して全然気にしてないかも……。