「花梨…っ。傷だらけやないか!早う手当せな!!」



「……消えへんねん。何度擦っても。あの汚らわしい痕が…。あたしを汚したあの感触が!!」









消えへん。




何もかも。






汚れたあたしの身体。









元々、キレイでもなかったけど。






これが…。




神に背いた報い…なんかな?





赦されない想いを抱いたあたしの報いなんかな?






けど、あたしは――。














「花梨。花梨は汚れてなんかあらへん。俺がキレイにしたる」



「え…」







それは一瞬やった。






触れて離れるあたしと花月の唇。