Rose of blood

目を覚ましたアマンダの体調は芳しくなく、ウェルヴィアで療養中だ。


精神的な問題だと言われている。


純血でいくら病気に無縁だといっても、心からくる病はどうしようもない。


使用人にお世話を頼もうとしたら、アイシャが自分がやると言い張った。


毎日毎日アイシャはアマンダの部屋に通っている。



「まだアルファナさんは見付からないの?」

『あぁ、目撃情報はあるんだがな……』

「そぅ……。ジェイドごめんね。自分の国もあるのに、こんなに長く留まってもらっちゃって……」

『謝らないで。私は自分で力になりたいと思ったから残ってるだけだよ』

「ありがとう」



3人でお茶をするなんていつぶりだろう。


いつもジョシュお兄様もいたから3人でお茶をするなんて滅多になかった。


またこうやってみんなと過ごせる時間がとても心地よかった。


これもカインのお陰……。


カインに捕らえられなければ、契約書は手に入らなかった。


今、あなたはどこに眠っているの……。