「今日はどうなさったんですか?」

「カナリアさんのお顔を見たくなったんです」



私が笑うと笑顔で返してくれる。


シエルの第二のお母さんでもあるカナリアさん。


カナリアさんの美しい身のこなしを見ていると、シエルのうっとりするような動作も頷ける。



「宜しければシエルが幼かった頃の話をもっと聞かせて頂けませんか?」

「えぇ、勿論ですわ」



ラキは黙っていなければいけないのは立場的に辛いだろう。


それでも今日はいつも通り笑顔で隣にいてくれている。


ごめんね……ラキ……。