4月。

私、秋雨裟癒(アキサメ サユ)は星清(セイシン)学園高等部に入学した。



両親が亡くなっている私にとって、
学費免除というものは必要不可欠…ということもあるんだけど。

でも、最終的には受験勉強をしなくて済む、推薦で受けてみたら受かった…
なんていう、気まぐれ受験みたいな。

中学のときから、部活でバスケをやってたし、それの推薦で。





それにここは部活の掛け持ちも出来るっていう理由。

小学校入る前から水泳スクールに通っていた私は、
ゆくゆくは水泳をやろうと決めていて。

それでバスケ、水泳、その両方の成績が優秀であるここに入学を決めた。







「新入生代表挨拶…─」







こんなのんびりと語り広げてるけど、実は入学式真っ最中であり。

話はちゃんと聞いていたけど、
まぁ…覚えている内容と言えばほとんどない。



…そんな普通の女子高生なんだ、私。