* * *
「とーちゃく!!カメラ出すからちょっと待ってなー。」
「うん。」
そう言って後ろからカメラをごそごそと取り出し始める彼。
レンズを装着する前に入念にゴミを飛ばして、繊細な手つきでレンズを取り付ける。
本当に大事なものを扱うかのように。
「よしっ。この辺歩こう。」
「撮らないの?」
「まだ里穂がなんとなーく緊張してんじゃん。
ほぐれてきたら勝手にシャッター押すから。な?」
「…そう。」
到着したのはとにかく広い公園だった。
かなり遠くまで来たからか、知っている人は誰ひとりとしていない。
空気も綺麗で、自然が豊かな場所だ。
「あ、公園とかつまんない?」
「そんなことない。
こういうとこでのんびり過ごすのも…悪くない。」
「良かった。」
…会話はそこで途切れた。
いつの間にか私はこの公園の澄み切った空気に魅了されていて、勝手に歩みを進めていた。
気付くと彼の方からはカシャッとシャッターを切る音が聞こえてくる。
「とーちゃく!!カメラ出すからちょっと待ってなー。」
「うん。」
そう言って後ろからカメラをごそごそと取り出し始める彼。
レンズを装着する前に入念にゴミを飛ばして、繊細な手つきでレンズを取り付ける。
本当に大事なものを扱うかのように。
「よしっ。この辺歩こう。」
「撮らないの?」
「まだ里穂がなんとなーく緊張してんじゃん。
ほぐれてきたら勝手にシャッター押すから。な?」
「…そう。」
到着したのはとにかく広い公園だった。
かなり遠くまで来たからか、知っている人は誰ひとりとしていない。
空気も綺麗で、自然が豊かな場所だ。
「あ、公園とかつまんない?」
「そんなことない。
こういうとこでのんびり過ごすのも…悪くない。」
「良かった。」
…会話はそこで途切れた。
いつの間にか私はこの公園の澄み切った空気に魅了されていて、勝手に歩みを進めていた。
気付くと彼の方からはカシャッとシャッターを切る音が聞こえてくる。



