裸足のシンデレラ

「超鈍感で未だにお子ちゃまな真姫ちゃん?
俺の気持ち、分かってくれた?」

「えっ…?」

「裸足のシンデレラってお前のこと。
俺が好きなのはお前。
まだ分かんねぇの?」

「なっ…なによその言い方っ!!」

「こう言いたくもなるだろ、普通。大体お前、ニブすぎんだよ。
つーかそもそも俺の言った言葉すら忘れてるし。」

「わ…忘れてなんか…。」

「どーだか。
とにかく、シンデレラになんかなるな。
王子様への憧れも捨てろ。つーか王子になんかやんねぇし。」

「え?」

「お前はぜってぇ誰にもやんねぇから。」

「はぁー!?っていうかあたし、瞬のモノなんかじゃ…。」

「今は、な。」

「はぁーーーーー!?」



…悔しい。単純にただ悔しい。
なんであたしが…こんなに心臓をドキドキ鳴らしてるんだろう?
なんであたしが…こんなにほっぺを熱くしなくちゃならないの?

頭で考えてることはすごく冷静なのに、心臓は全然言うことを聞いてくれない。
それどころかドキドキって音はどんどん激しさを増すばかり。

どんなに海の水が冷たくても全然関係ないってくらいに…
体中が熱い。
特に…顔は本気で熱い。