「馬鹿ね、幸音。
私は幸音の気持ちとか見てたら分かるから。
幸音だけだよ?
好きだって気づいてないの」



そう言って愛美は
笑った。

え……?そうなの!!?



あたしとか
昨日やっと気づいたのに

愛美は
前から知ってたの?



あたしは愛美から美華へと
視線を移した。


すると美華は呆れた顔をして



「…私も前から思ってた」

と、
あたしの肩に手を置いた。


それは、あたしより先に
あたしの恋心に気づいていたということを示していた。