Everlastingly Love~もう一つの恋物語~





「2年でこのレイリーゼ城で働けるようになる事です。勿論、使用人ではなく政に携わるお役目をいただかなければ彼女と結ばれる事は許されなかったのです。私の家は貴族といっても下級です。他の上級貴族とは違う。その為、並大抵の努力では城に上がる事など叶いません。私は毎日死ぬもの狂いで勉学に励み両親との約束通り2年以内に私は入城する事が出来、彼女を迎えに行きました。ところが……」






懐かしいそうに話すランスの瞳が一瞬苦痛に歪むのをリアナは見逃さなかった。









「迎えに行った彼女の腕には生まれて間もない赤子が抱かれていました……」

「それは………」

「そうです。両親は身寄りのない彼女の弱みに付け込み半ば強引に嫁がせたのです。最初から私達を認めるつもりはなかったと知った時、私は絶望しました。ですが我が子を抱く彼女の側に立つ夫は優しい眼差しで妻と子を見つめているその家族の姿を見た時、胸が張り裂けそうな程苦しかったですが幸せそうな彼女を見て嬉しいと感じたのですよ」