侍女からリアナの近況について報告を受けたジェイドは娘の一大事にすぐに駆け付けようとしたが、妻に止められた。




「私が行きますわ。あなたはお仕事をして下さいな」

「いや、しかし……」

「あなたはリアナを甘やかすから暴走して何をするか分からないわ。だから私が行きます」

「アリア……俺を信じていないな?」

「信じていますわ。けれど、こういう時は父親より母親の方が良いと思わない?」

「………そうだな。俺よりアリアの方がいいか……」

「では行ってきますわね。あなた」

「ああ、よろしく頼む」




夫婦は抱き合い、そっと口づけを交わし妻は夫を部屋に残し、娘の部屋へ向かった。




「アリアは何故あんなに綺麗なんだ……」



愛妻家として有名なジェイドは妻の帰りを待ちながら仕事を始めたが、結婚して20年以上経っているのに未だに若々しく美しい妻を愛し続けている。