息が切れるほど、一生懸命になって走った。 気付いたら、体が勝手にそうなってた。 ―――1秒でも早く慧夜に会いたい。 「はぁ、はぁ、はぁ……」 ―――さっきまでは…さっきまでは、そう思ってたのに… 歩いていた足が、慧夜の部屋へ近付くにつれ遅くなる。