最後に残る自分への尋問も熾烈を極めるだろう。麻里を敵に回す事になった運命を仲埜は恨んだ。
「麻里ちゃん・・・もういい。司の事を想ってくれるのは親として感謝する。でもお願いだから自分の幸せを考えてくれないか?息子はもう居ないんだよ。司じゃ君を幸せには出来ないんだよ」
「・・・私は私のやるべき事をするだけです。好きにさせて下さい」
葛西の言葉が麻里の鎧を、ほんの僅かに傷つけたような気がした。
(この子にも幸せな時があったんだ・・・事故で亡くなった恋人・・・葛西さんの息子さんが生きていた頃には)
肩を震わせ紅潮した顔を怒りに染める慶介の腕を仲埜はそっと掴んだ。
「一度外に出よう、麻里ちゃん」
「・・・」
「麻里ちゃん・・・もういい。司の事を想ってくれるのは親として感謝する。でもお願いだから自分の幸せを考えてくれないか?息子はもう居ないんだよ。司じゃ君を幸せには出来ないんだよ」
「・・・私は私のやるべき事をするだけです。好きにさせて下さい」
葛西の言葉が麻里の鎧を、ほんの僅かに傷つけたような気がした。
(この子にも幸せな時があったんだ・・・事故で亡くなった恋人・・・葛西さんの息子さんが生きていた頃には)
肩を震わせ紅潮した顔を怒りに染める慶介の腕を仲埜はそっと掴んだ。
「一度外に出よう、麻里ちゃん」
「・・・」


