Nostalgicな祭りのあとで

放課後の教室。

ぶすったれた陸と大樹、七菜が顔を突き合わせていた。

「いつまですねてんのよ。」
「うるせぇな、ほっとけよ。」
にらみ合う二人の間に、困ったようにはにかんだ大樹が割って入る。

「なんだよ、お前は、だいたいなぁ・・っ。」
大樹の腕を押し返そうとして、唸る。

クラスで一番背の高い大樹。
毎朝の肉体労働の成果なのか、肩と腕の力強さといったら半端じゃない。

引っ込みのつかなくなった状態を察したのか、大樹は焼けた顔をクシュッと歪めた。

「楽しいもんだよ、何かを作るのって。」

デカイ体には不似合いなあどけない笑顔。
憎たらしいほど無邪気。

大きなため息とともに、陸の肩から力が抜けた。