カタカタカタ・・

パソコンに文字が走っていく。

カタカタ、カタタッ。

微かな電子音を鳴らし、メールが送信された。

真山は暮れかけた窓を見てクッと笑った。

彼は実にうってつけな人材だった。
素直でよく働き、ずっと離れていたせいで田舎のしがらみも少ない。

込み上げる感情のままに笑った。

そうだ。
あの頃の自分とは違う。

真山は野心に奮えた。

教頭のパソコンに届いたメール。

「了解。こちらの飾りは立てた。祭の日に機材を入れ整備しろ。学校の移転先さえ確保すれば問題はない。」