Nostalgicな祭りのあとで

まさか!

二人は上の奴らに気付かれないよう、静かに近づいた。

「例の件は、どうなってますか、先生。」

「先生はやめろ。どこで誰が聞いてるか分からん。」
くぐもった声が鋭く叱咤した。

「この山は素晴らしい財産だ。トンネル工事に処分場、国からの支援で豊かになれば、町の中心に学校ができる。・・・私のね。」

「いよいよっすね。あそこに産廃場が出来ればここも不要っすし。」

「ああ、国と業者からがっぽりもらって、適当な施設をウチで建てりゃ、大金は俺達のもん・・・・いや、先生とあの方のもんですわ。」

咳ばらいが満足そうに響いた。

「なんだ処分場って。」
陸の足がじりっと鳴る。