Nostalgicな祭りのあとで

療養のため東京から来た転校生・桜子に、やまじいは恋をした。

やまじいの一途な気持ちに打たれ、寝たきりだった桜子は少しずつ元気になっていった。

二人は山神様が宿る桜の前で、永遠の愛を誓い、長い季節を共にした。

けれど、その願いは叶わなかった。
子供が生まれた翌年に、桜子は逝ってしまった。

その後やまじいは、人が変わったように無口になったそうだ。

やまじいは桜子が亡くなったのが、自分のせいだと思ってる、とキヌは言った。