飛びながら・・・思った。 今まで、港太の願いを覗いてきたのに、全く見えない。 普通の人なら願いはある。 誰にでも、小さなことから大きなことまで。 なのに、 港太だけ、見えないの。 「・・・っ・・しっかりしなきゃ。」 誰かの願いをあと、1つ叶えたらあたしの傷は治る。 傷が治ったら港太の願いを叶えて、 天界に戻るの。 それが、 あたしの務めでしょ・・・。 しっかりしなさい、サン・・・。 自分の頬をバチっと叩いて気合いを入れる。