――パサッ…


部屋に入ってきた人は、私の寝ていたベッドに腰を下ろした。


―ギシッ


ベッドの軋む音がする……




「…………」



「…………」


しばらくの沈黙が続いた後、相手が口を開いた。



「真梨子…起きているんだろう?いい加減に何かしゃべったら?」




え…バレてる…?
どうして……?
それにこの声………どこかで聞いた覚えがあるんだけれど…どこだろう…?



「起きているんだろう?バレてるよ。」



相手は私が狸寝入りをしていることを本当に分かっているらしく渋々と無言で起き上がった。


「………」

起き上がると同時に相手の声のした方を見ると…



なんとそこには…


「せ…先生!?」

兼崎先生がいた。


「ハァ…まったく…昔みたいに《渉》って呼べない?」




「え…昔って……?」



「覚えてないの?」



私はコクリと頷くと先生はいろいろと話してくれた。


私と先生が幼なじみだったこと…

私と先生が幼きして結婚の約束をしたこと…

そして先生が…