「その人、そんなにカッコいいの?」 わざとらしく目を輝かせ、話題を持ち出してきた子に話しかける。 「カッコいいんだってー!!」 その言葉だけを聞いて。 私はニッと口角を上げる。 「「私だったら、オッケーもらえるもん」」 *** 1週間後。 私は架月玲佳を見たのだ。 ああ。確かにカッコいいかも。 皆、ああいうのが好きなんだね。 それだけで。 一目惚れなんてものではなく、彼は一時の遊び相手にしてやろうとしか考えていなかった。