13回目の好き




放課後、化学準備室の扉をソッと開けて見た。




三浦先生っていつもここにいるイメージだし。




目に映るのは、三浦先生の座っていた椅子と、ノートパソコンが置いてある机だけ。



電気は付いてるけど、少し薄暗い。



窓から指すはずのオレンジ色の光りは、曇り空のお陰で隠れちゃってなんだか物寂しい。



「…三浦先生〜?」



少し当たりを見回して、三浦先生の姿を探して見るけど、…やっぱりいないや。




シュンッと下を向く。



残念。せっかく頑張って会いに来たのに。



そう思い、部屋を出ようとドアノブへ手を掛けたとき


ガチャッ



「わっ!!」


三浦先生:「っ!??杉野っ何故ここに!?」


不意に開けられたドアに驚いて声を上げると、目に映った三浦先生にドキンと心臓が飛び跳ねる。



「ああ、ええっと!みみ三浦先生を探して…!」


飛び出そうな心臓を抑えながら、慌てて答える。



三浦先生:「そうだったのか。すまない、…で、何の用です?」



何の用って


私、何しに来たっけ??



あまりに心の準備が不十分だったため、グルグルと言葉を探す。