三浦先生:「…杉野は、真っ直ぐだな。俺は羨ましかったのかな。吉崎先生は、高木先生に真っ直ぐだから、俺は取られはしないさ。」


「…。」っと三浦先生は少し考えて口を開いた。


三浦先生:「何だか、不思議な気分だ…。」


三浦先生のその言葉の意味がよく分からずに、黙っているとまた、三浦先生が口を開く。



三浦先生:「とにかく…。今日は帰って休みなさい。」


ポンッと優しく私の頭を叩くと三浦先生は私に背中を向けて、歩き出した。



そんな後ろ姿を見て、また切なく感じてしまう。




明日、吉崎先生に謝ろう。



私って、子供だなぁ。
もっと大人にならなきゃ。



三浦先生の言葉を思い出す。



吉崎先生が高木先生に真っ直ぐってことは、高木先生を好きってことだよね。



ただ、私の気持ちの答えを、三浦先生は答えてくれなかった。




やっぱり三浦先生には私は、ただの生徒なんだってことだよね。




それに、三浦先生の吉崎先生への気持ちも聞けなかった。



"不思議な気分"ってどういうことなんだろう?




駅までの帰り道、少し寂し気なオレンジ色に包まれて私は、歩き出した。