13回目の好き





三浦先生はさっきのテストの丸付けを始めた。



「今日が最後ですね…。」



そう言葉にするだけで寂しさが溢れ出す。




三浦先生:「そうですね。」



「ずっと私、高校生でいたいです(笑)」


寂しさを隠すように笑って三浦先生に言うと、三浦先生の丸を付けていた手が止まる。


三浦先生:「それはまた…、困りますね。…君には、卒業してもらわないと…。」


そう言うとまた、丸を付け始めた。



やっぱり、毎日のように放課後、教えてもらって…




私迷惑だったのかな…。




でも



今日で私も最後です。



もう、迷惑、…かけませんから…。




そう思うだけで、涙が溢れそうになった。




三浦先生:「…御褒美は何が良いですか?」




また突然、そんなことを言う三浦先生に驚き、ハテナを浮かべる。




三浦先生:「…92点です。」



そう言って、さっきのテストの結果を私に見せる。



へっ―…!?



三浦先生:「"90点以上取ったら御褒美下さい"と言ったのは、君でしょう?」



そう優しい笑顔を見せる三浦先生にトクンッと小さく胸が動き出す。