そう俺を呼ぶ杉野の眠そうな声と、仰向けに寝ていた俺の体の上に、ポンッと何かが乗る。


思わず目を開けて確認すると、杉野が頭だけを俺の体に乗せていた。

目をつぶったまま杉野は、俺の方に顔を向けて、眠そうに口を開いた。


杉野:「まだ…吉崎先生…のこと…好き…?……ですよね……。」



!!?



「…いや、…今は…違う…。今は…」



思わず、寝言なのか、起きてるのか分からない質問に答えてしまう。



というよりも、何故杉野は、俺が吉崎を想っていたことを知っているんだ!?




スー、スーッと杉野の寝息が聞こえ、答えてしまった自分が少し恥ずかしく思う。


考えるよりも先に答えが言葉に出た。…今は違う、と。


その後に浮かぶのは君だったんだ…。



サラっと、杉野の髪に触れる。




こんな所で、寝ないでくれ。




我慢、出来なくなる。






体を少し起こして、杉野を起こさないように体勢を整えた。





抜けきっていない酒のせいなのか







それとも、君への想いが大きいせいなのか








我慢が出来ない。