野中さん:「ばっかみたーい。羽鳥は昔、空手やってたのよぉ。」


そう、それが何。


私は何だか、凄く怒りが沸いて来た。


新山さん:「涙目なって、睨んだって、あんたなんか怖くないよ。」


睨み返してるのは…負けそうな自分を守るため。


羽鳥さん:「三浦先生も、嫌がってるよ。」


ズキン―…


野中さん:「私達ぃ〜、この間三浦先生と喋ってたけどぉ〜。杉野さん?のこと、しつこくてぇ〜、うざいってぇ。」


グサッっと心に何か刺さる。本当に泣けてきた。


確かに、三浦先生は心の中じゃ嫌がってるかもしれないけど、時々零れるあの笑顔は、本当だよね?


嫌がられたって、私の気持ちは本物なんだもん。

だけどもうしつこくしないよ。


朝のヤヨッチャンの言葉が蘇る。

自分の気持ちを大事に…。


新山さん:「会うのやめてあげたら?杉野さんって、相手の気持ち考えてるー?」




…カチーン!


私は負けないもん!



「相手の気持ち、考えてないのはお互い様じゃん!!殴りたきゃ、殴ればいいっ!」



そう言ってギュッと目をつぶる。