杉野:「それは…その…。」
少し困ったような小さな声が隣から聞こえる。
杉野も高木先生に惹かれているのか…?
そんなことを思うと、なぜだかモヤモヤして、アクセルを踏む足に力が入る。
どうしたんだ、俺は…?
杉野:「ちょっと、恥ずかしいんですけど…(笑)私が三浦先生のこと好きなのばれちゃって…。」
ん?
「…どういうことですか?」
杉野:「いや、その…。それで、高木先生と吉崎先生が、私の…応援?みたいな感じで…。」
照れくさそうに困った横顔を俯かせる杉野に、俺自身も恥ずかしくなってきてしまう。
つまり杉野は…俺のことをまだ好きでいてくれるのか…。
そう、思うだけで頬を赤らめてしまう俺は…いったい、どうしてしまったんだろう?
「…そうですか。」
杉野:「はい!それで、明日高木先生達と海に行くって約束、三浦先生も誘われませんでした?」
そういえば、誘われたな…。
「誘われましたね…。」
杉野:「それで、その海に私も行って三浦先生と偶然会うってことにすれば、って高木先生と吉崎先生が言ってて…。」


