慣れないくすぐったさにどこか気まずくなりながらも、流れる穏やかな時間が心を温かくしていく。 “幸せ”なんて言葉、自分には縁が無いと思っていた。 だけど、何年も口にしていなかった言葉を当たり前のように交わす度に、心の中に灯る小さな光が増えていって。 何気ない言葉が、二人だけの合言葉のように思えたんだ――…。