差し出された手に自分の手を重ねた時、柔らかくて優しい温もりにそっと包まれて。 真っ黒な心の中が、ほんの少しだけ浄化された気がした。 まだ何も知らない冬夜に、あたしの全てを曝け出すのは恐い。 だけど… こんなあたしに手を差し伸べてくれた冬夜には、ちゃんと話さなきゃいけないって思うから――…。