今になって、改めて実感する。


あたし達はずっとお互いを利用し合っていただけなんだ、って事を…。


冬夜があたしを買った理由は今までわからなかったけど、それを知る必要性は無いと思っていた。


猜疑心を抱きながら過ごす事に苛立つ事もあったけど、今まではそんな事には興味が無かったから…。


それなのに…


家を飛び出したあの日からは、冬夜がどうしてここまであたしの面倒を見てくれるのかが、ずっと不思議だった。


そして、あたしはいつからか、その理由を知りたいと思うようになっていた。


だけど…