別に、大きなキッカケがあった訳じゃない。 だけど、ずっと一緒にいるうちに、微温湯(ヌルマユ)に浸かっている気がして来て。 そこに慣れてしまう事が嫌で、逃げ道を探した。 そうしないと自分の中の何かが変わってしまいそうで、本当はすごく恐かったんだ――…。