【Side‥柚葉】 目が覚めた時に視界に入って来たのは、見慣れない景色。 いつもみたいなホテルじゃない事は明確だけど、自分がどこにいるのかはまだ思い出せなくて… 怠(ダル)い体を起こして辺りを見回そうとすると、視界の端にあったドアが静かに開いた。 「お、やっと起きたか」 微笑みながら入って来た男に、眉を小さく寄せる。 「アンタ、誰だっけ?」 「はぁ?お前なぁ……」 「冗談だっつーの。そこまでバカじゃないから」 あたしはベッドから降りて、小さな欠伸(アクビ)を一つ落とした。