恋蛍~クリアブルーの風に吹かれて~

玄関先に、ぽつんと突っ立っている女の子を見つけた。


あたしをじっと見つめていた。


この子も、海斗の友達かな。


だとしたら、中学生にしてはなんて綺麗な子なんだろう。


健康的な小麦色の肌。


くっきり二重のまあるい目。


はっきりした顔立ちに、おちょぼ口。


ほんのり茶色がかったボブヘアー。


「こんにちは」


声を掛けると、女の子はじっとりした目つきに変わった。


まるで、あたしを睨んでいるような目。


「あの……」


話し掛けた瞬間、女の子が口を開いた。


「認めんよ」


「え?」


「やまとんちゅのくせに。あしばー(遊び人)」


あしばー?


「えっ、何?」


まるでフランス語を耳にしたような気分。


ただでさえ島の言葉が分からないのに、そんな早口で言われるとますます困惑する。


「海斗はみんなに優しいのよ」


「……え?」


「ちょっちゅ優しくされたからって、いい気にならんでよね」


あたしを睨みながら言い放ち、女の子は素早く立ち去った。


あたし、あの子に何か嫌われるような事したかなあ。


何にせよ、とにかく、あたしは嫌われてしまったらしい。


「フン。あたしだって、本当は来たくなかったんですよーだ」