恋蛍~クリアブルーの風に吹かれて~

「これは、ゴーヤチャンプルーさ」


これが噂の……。


「嫌ああっ……初めて食べたあっ! 水!」


「体にいいのによー」


と可笑しそうに海斗はゲラゲラ笑って、次の料理を指差した。


「そんなら、これ食べてみなっさあー」


箸でつまみ、口へ入れる。


「やわらかい! これなら食べれる。おいしい」


「これは、ラフテーよ。豚の角煮」


「あ、これはお豆腐でしょ! 分かった。冷や奴ね」


濃厚そうな、牛乳プリンみたいなお豆腐を指差すと、


「当たりい! でも、原料がピーナッツさ」


海斗が得意げに笑った。


「ピーナッツ? ピーナッツでお豆腐作れるの? すごい、初めて」


「陽妃は初めて食べる物が多いよね」


沖縄料理は生まれて初めてで少し戸惑ったけど、一通り美味しかった。


苦い苦いゴーヤチャンプルーは、どうしても好きになれなかったけど。


でも、どうしてもそれだけは見るからに抵抗があった。


「あの、これは……何?」


グロテスクすぎる。


自分でも顔が引きつっているのが分かる。


動物の手足のような物を醤油で煮込んであるようなそれを前に、さすがに箸を置いてしまった。


海斗がニヤリと微笑む。