隣のテーブルのギャルが男を見ながらクスクス笑った。
「フラれてるし。かっこ悪。てか、恥ずかしくね?」
「まともな店員とかなんとか言ってたけどさ、お前がまともじゃねーし」
「ちょ、見てよ、ショーコ。カッパ、カッパ」
さっき付けまつげをつけていた方の子が男のびしょ濡れの頭を指さすと、マスカラを重ねていた方の子がブハッと吹き出して言った。
「超ダッセエー! ウケるー!」
男は顔を真っ赤にして鞄を掴むと、ミカチャンを睨みながら言った。
「ちょっと可愛いから付き合ってやっただけだし。調子こいてんじゃねえよ」
嫌味を吐き捨ててやったつもりでいるんだろうけど、明らかに動揺しているのがバレバレだった。
ダサ……。
店を出ようとしてトイレの方へ向かう男を堀北さんが呼び止める。
「お客様」
「ああ? るっせえな。何?」
「お帰りでしたら、出口はあちらですが」
にっこり微笑んだ堀北さんがドアの方へ促すと、
「分かってるし!」
男は耳まで赤くなって、そそくさと逃げるように店を飛び出して行った。
「「……ミカ」」
サトコチャンとリノチャンが「いいの?」と心配そうに聞くと、ミカチャンはぷはあーと息を吐き出して笑った。
「すっきりしたーっ」
そう言って椅子にもたれたミカチャンは何かの呪縛から解き放たれたかのように晴れ晴れとしていて、その笑顔が印象的だった。
「ねー、ちょっとー」
隣のテーブル席のギャルがマスカラのキャップをきゅっと閉めて、ミカチャンに話しかける。
「T高だよね、その制服」
「あ……うん」
ミカチャンが戸惑いがちに頷き返すと、ギャルはにっと微笑み、
「さっきのあんたさあ」
こってりにマニキュアを塗った赤い爪の親指を立てて“グッド”のジェスチャーをした。
「超かっこよかったし! つか、介護とかまじ尊敬だし!」
「フラれてるし。かっこ悪。てか、恥ずかしくね?」
「まともな店員とかなんとか言ってたけどさ、お前がまともじゃねーし」
「ちょ、見てよ、ショーコ。カッパ、カッパ」
さっき付けまつげをつけていた方の子が男のびしょ濡れの頭を指さすと、マスカラを重ねていた方の子がブハッと吹き出して言った。
「超ダッセエー! ウケるー!」
男は顔を真っ赤にして鞄を掴むと、ミカチャンを睨みながら言った。
「ちょっと可愛いから付き合ってやっただけだし。調子こいてんじゃねえよ」
嫌味を吐き捨ててやったつもりでいるんだろうけど、明らかに動揺しているのがバレバレだった。
ダサ……。
店を出ようとしてトイレの方へ向かう男を堀北さんが呼び止める。
「お客様」
「ああ? るっせえな。何?」
「お帰りでしたら、出口はあちらですが」
にっこり微笑んだ堀北さんがドアの方へ促すと、
「分かってるし!」
男は耳まで赤くなって、そそくさと逃げるように店を飛び出して行った。
「「……ミカ」」
サトコチャンとリノチャンが「いいの?」と心配そうに聞くと、ミカチャンはぷはあーと息を吐き出して笑った。
「すっきりしたーっ」
そう言って椅子にもたれたミカチャンは何かの呪縛から解き放たれたかのように晴れ晴れとしていて、その笑顔が印象的だった。
「ねー、ちょっとー」
隣のテーブル席のギャルがマスカラのキャップをきゅっと閉めて、ミカチャンに話しかける。
「T高だよね、その制服」
「あ……うん」
ミカチャンが戸惑いがちに頷き返すと、ギャルはにっと微笑み、
「さっきのあんたさあ」
こってりにマニキュアを塗った赤い爪の親指を立てて“グッド”のジェスチャーをした。
「超かっこよかったし! つか、介護とかまじ尊敬だし!」



