「なっ……誰かねぇー。そんなアホはさー」
顔を真っ赤にしてしらを切ろうとする悠真と。
「ねー。チラが見てみたいもんさぁー」
あきらかに面白がっている里菜と。
ふたりの相変わらずのやり取りを見て、気付くとあたしは声を出して笑ってしまっていた。
笑うあたしを見て、ふたりはどこかほっとした様子で、
「「陽妃、待ってたよ」」
とやっぱり声を揃えて言うのだった。
ふたりが本当に普通だったから。
いつもと変わらずに接してくれるから。
あたしは本当に救われていた。
ふたりがいてくれることに感謝した。
それからの1週間はあっと言う間に過ぎて行った。
海斗の現状の知らせが届いたのは、あたしがまた学校へ行きはじめてから4日目のことだった。
やっぱり海斗は何かに頭を強く打ち、海馬の一部を損傷していたらしい。
そして、やはり、自分のことと家族以外の人のことを思い出せないという内容の知らせだった。
ただ、今まで習った授業内容などはうっすらと覚えていて、根気強く復習すればこのまま学業には復帰できるかもしれないそうだ。
あたしが聞いたのはそこまでで、後は帰って来てから詳しく聞くことになった。
今度はあたしが助ける。
海斗の力になる。
そう思っていた。
どんな海斗でも受け止める。
本当にそう思っていた。
海斗だって、島に戻ってくればきっと。
あのクリアブルーの海を見れば、あたしのことも思い出してくれるかもしれない。
そう、信じていた。
……信じていたかった。
そして、あたしと葵ちゃんの関係に意外な展開があったのは、海斗が退院して島へ戻って来る前日だった。
顔を真っ赤にしてしらを切ろうとする悠真と。
「ねー。チラが見てみたいもんさぁー」
あきらかに面白がっている里菜と。
ふたりの相変わらずのやり取りを見て、気付くとあたしは声を出して笑ってしまっていた。
笑うあたしを見て、ふたりはどこかほっとした様子で、
「「陽妃、待ってたよ」」
とやっぱり声を揃えて言うのだった。
ふたりが本当に普通だったから。
いつもと変わらずに接してくれるから。
あたしは本当に救われていた。
ふたりがいてくれることに感謝した。
それからの1週間はあっと言う間に過ぎて行った。
海斗の現状の知らせが届いたのは、あたしがまた学校へ行きはじめてから4日目のことだった。
やっぱり海斗は何かに頭を強く打ち、海馬の一部を損傷していたらしい。
そして、やはり、自分のことと家族以外の人のことを思い出せないという内容の知らせだった。
ただ、今まで習った授業内容などはうっすらと覚えていて、根気強く復習すればこのまま学業には復帰できるかもしれないそうだ。
あたしが聞いたのはそこまでで、後は帰って来てから詳しく聞くことになった。
今度はあたしが助ける。
海斗の力になる。
そう思っていた。
どんな海斗でも受け止める。
本当にそう思っていた。
海斗だって、島に戻ってくればきっと。
あのクリアブルーの海を見れば、あたしのことも思い出してくれるかもしれない。
そう、信じていた。
……信じていたかった。
そして、あたしと葵ちゃんの関係に意外な展開があったのは、海斗が退院して島へ戻って来る前日だった。



