「向かいのトミおばあさ!」
キラキラした目で言い切った悠真を、
「バカかー! 悠真ー!」
里菜はやっぱり笑い飛ばした。
「なっ、何か! おばあ、本当に言ったんだしよ!」
笑われてもなお懲りずに悠真が食い下がる。
「マツジュンみたいなみー(目)だねー。ショウくんみたいな口だねー。ニノみたいなふぁな(鼻)だねー。サトシみたいなみーまい(眉毛)だねー」
指折り数えて、どうだね! 、ニッと決め顔をした悠真の前歯を指さして、
「アラシやネギなんか付けねーらんし!」
ヒイヒイ、引き笑いになりながら里菜は涙まで浮かべて笑った。
「悠真、知らねーらんかみ?」
「なにー?」
「向かいのトミおばあやちょっとボケてるんだしよ! お母さん言ってたしさ! 去年あたりから変なこと言うようになったってさー」
「嘘さ!」
「だってさー、隣のおじいのこともキムタクに似ちょるって言ってたんだしよー。トミおばあ」
「えー……」
と悠真が肩を落とす。
「あぁーもー、何さー。それを早く言えー」
ふたりはもうすっかりいつもの調子だ。
台風なんて吹き飛ばしてしまうくらい盛り上がっているふたりの横で、あたしは強風にガタガタ揺れる窓を見つめていた。
雨風が強くなるにつれて、向こうの様子が心配になってきた。
おばあの家ボロだからなあ、とか。
美波ちゃん、怖がってないかなあ、だとか。
それに、さっきまでバタバタしていたから、まだ帰れなくなったことを海斗に言っていない。
朝にちゃんと帰って来るよねなんて聞かれただけに、気になって仕方ない。
「ちょっと電話してくる」
あたしは携帯を握り締めて廊下に出た。
いちばん最初にまず、海斗の家にかけてみる。
しばらく根気強く待ってみたけれど、出なかった。
一度切って、もう一度かけても結果は同じだった。
「おかしいな……」
キラキラした目で言い切った悠真を、
「バカかー! 悠真ー!」
里菜はやっぱり笑い飛ばした。
「なっ、何か! おばあ、本当に言ったんだしよ!」
笑われてもなお懲りずに悠真が食い下がる。
「マツジュンみたいなみー(目)だねー。ショウくんみたいな口だねー。ニノみたいなふぁな(鼻)だねー。サトシみたいなみーまい(眉毛)だねー」
指折り数えて、どうだね! 、ニッと決め顔をした悠真の前歯を指さして、
「アラシやネギなんか付けねーらんし!」
ヒイヒイ、引き笑いになりながら里菜は涙まで浮かべて笑った。
「悠真、知らねーらんかみ?」
「なにー?」
「向かいのトミおばあやちょっとボケてるんだしよ! お母さん言ってたしさ! 去年あたりから変なこと言うようになったってさー」
「嘘さ!」
「だってさー、隣のおじいのこともキムタクに似ちょるって言ってたんだしよー。トミおばあ」
「えー……」
と悠真が肩を落とす。
「あぁーもー、何さー。それを早く言えー」
ふたりはもうすっかりいつもの調子だ。
台風なんて吹き飛ばしてしまうくらい盛り上がっているふたりの横で、あたしは強風にガタガタ揺れる窓を見つめていた。
雨風が強くなるにつれて、向こうの様子が心配になってきた。
おばあの家ボロだからなあ、とか。
美波ちゃん、怖がってないかなあ、だとか。
それに、さっきまでバタバタしていたから、まだ帰れなくなったことを海斗に言っていない。
朝にちゃんと帰って来るよねなんて聞かれただけに、気になって仕方ない。
「ちょっと電話してくる」
あたしは携帯を握り締めて廊下に出た。
いちばん最初にまず、海斗の家にかけてみる。
しばらく根気強く待ってみたけれど、出なかった。
一度切って、もう一度かけても結果は同じだった。
「おかしいな……」



