達筆過ぎるミミズみたいな字。
「……読みにくっ」
まあ、理解はできたけど。
「なにー! 何て書いてあるの?」
目をキラキラ輝かせて覗き込んできた美波ちゃんが眉間にしわを寄せて、
「……」
オーバー気味に首を傾げる。
「汚い字さー! 読めーん!」
とすぐに突っ返してきた。
ああ、どうしよう。
困ったことになった。
早く帰って来てくれないかな、海斗。
「美波ちゃん。おばあね、久高島に行ったみたい。明日じゃないと帰って来ないって」
「久高島? ふうん」
それでね、とあたしは顔を引きつらせる。
「美波ちゃん、料理できる?」
「少しならね。にぃにぃとたまに作るからさ」
くるん、と大粒の瞳が輝く。
「ソーミンチャンプルーとチャーハンなら作れるよ」
「ほんと! あたしに教えてくれない?」
「えっ!」
もしかして、ねぇねぇ……と美波ちゃんが疑り深い目つきであたしの顔を覗き込んだ。
その通りなのだ。
「へ、へへ……あたし、料理が苦手なの」
「えーっ!」
「ていうか、全くできないの」
「ええーっ!」
「包丁握ったことも――」
「えええーーーーっ!」
えー、えー、えー。
雨が落ちて来そうな鉛色の空。
集落に美波ちゃんの声が木霊したのは言うまでもない。
あたしは二へッと笑った。
「ねぇねぇ! コレ、洗って」
「はいっ」
「たまねぎや美波が切るからさ、ねぇねぇや卵をかき混ぜてね」
「はい!」
まさか、17歳の女が小3の女の子からチャーハンの作り方を教わることになるなんて。
恥ずかしくて、絶対に言えない。
……言えやしない。
これからは少しずつ練習でもするか。
情けないったらない。
「……読みにくっ」
まあ、理解はできたけど。
「なにー! 何て書いてあるの?」
目をキラキラ輝かせて覗き込んできた美波ちゃんが眉間にしわを寄せて、
「……」
オーバー気味に首を傾げる。
「汚い字さー! 読めーん!」
とすぐに突っ返してきた。
ああ、どうしよう。
困ったことになった。
早く帰って来てくれないかな、海斗。
「美波ちゃん。おばあね、久高島に行ったみたい。明日じゃないと帰って来ないって」
「久高島? ふうん」
それでね、とあたしは顔を引きつらせる。
「美波ちゃん、料理できる?」
「少しならね。にぃにぃとたまに作るからさ」
くるん、と大粒の瞳が輝く。
「ソーミンチャンプルーとチャーハンなら作れるよ」
「ほんと! あたしに教えてくれない?」
「えっ!」
もしかして、ねぇねぇ……と美波ちゃんが疑り深い目つきであたしの顔を覗き込んだ。
その通りなのだ。
「へ、へへ……あたし、料理が苦手なの」
「えーっ!」
「ていうか、全くできないの」
「ええーっ!」
「包丁握ったことも――」
「えええーーーーっ!」
えー、えー、えー。
雨が落ちて来そうな鉛色の空。
集落に美波ちゃんの声が木霊したのは言うまでもない。
あたしは二へッと笑った。
「ねぇねぇ! コレ、洗って」
「はいっ」
「たまねぎや美波が切るからさ、ねぇねぇや卵をかき混ぜてね」
「はい!」
まさか、17歳の女が小3の女の子からチャーハンの作り方を教わることになるなんて。
恥ずかしくて、絶対に言えない。
……言えやしない。
これからは少しずつ練習でもするか。
情けないったらない。



