恋蛍~クリアブルーの風に吹かれて~

「学校に戻りよった。行事の話し合いがあるってさ。まだ帰って来ねーらんしさ」


「そっか。海斗、副会長さんだから忙しいんだよ」


やっぱり学校の用事だったんだ。


「そのうち帰ってくるよ。それまでおばあのとこに行く?」


小さな手を握ると、美波ちゃんはふるふると首を振った。


そして、ワンピースのポケットから折りたたまれた紙を出し、あたしに差し出した。


「おばあもおらんよ。どっかに行きよった。これさ、おばあがにぃにぃかねぇねぇに渡しよーさいって」


おばあがどこかに出掛けるなんて、初めてだ。


どうしたんだろう。


「おばあが?」


どうやら、言付けの手紙らしい。


カサカサと開き、携帯の光を当ててみる。